歌手の十明(とあか)さんの楽曲「GRAY」。
2025年10月に放送のドラマ「絶対零度」シリーズの5作目の主題歌として書き下ろされました。
「GRAY」の歌詞には、どんな意味が込められているのでしょうか。
今回は、十明(とあか)さんの楽曲「GRAY」の歌詞の意味を考察してみました。
十明(とあか)「GRAY」はドラマ「絶対零度」の主題歌
ドラマのための書き下ろし!
十明(とあか)さんの楽曲「GRAY」は、ドラマ「絶対零度~情報犯罪緊急捜査~」のために書き下ろされました。
十明さんは、インタビューでこのようにコメント↓
私たちの生活には、膨大な情報やつながりが張り巡らされ、便利であると同時に惑わされてしまうこともあります。思いがけないものとつながってしまった時、私たちは何を信じればいいのか、その想(おも)いをこの楽曲に込めました。
引用:ドラマ公式サイト
どうやら「情報」がキーワードのようです。

どんなドラマなの?
「絶対零度」シーズン5がどんなストーリーなのか見ておきましょう。
「絶対零度」シーズン5のあらすじ
大人気ドラマ「絶対零度」シリーズの第5作目となるこの作品。
テーマは特殊詐欺やサイバーテロなどの「情報犯罪」です。
「情報犯罪特命対策室」(通称:DICT〈ディクト〉)を舞台に、主人公・二宮奈美(演:沢口靖子)が「情報犯罪」という“顔の見えない敵”に立ち向かうというストーリー。
情報社会の闇や、人とのつながりの大切さを描く作品となっています。
それではさっそく、「GRAY」の歌詞の意味を考察していきましょう。
十明(とあか)「GRAY」の歌詞の意味を考察
十明(とあか)さんの楽曲「GRAY」の歌詞にはどのような意味が込められているか、考察してみました。
考察①信じるものを見失った「迷い」を描写
「GRAY」の歌詞は、信じるものを見失った「迷い」を描写しています。
GRAYとは日本語で「灰色」という意味。
白か黒かハッキリと決められないという迷いのあるあやふやな気持ちを、灰色で表しているのですね。
十明さんも、この曲に込めた思いをこのように語っています↓
私たちの生活には、膨大な情報やつながりが張り巡らされ、便利であると同時に惑わされてしまうこともあります。思いがけないものとつながってしまった時、私たちは何を信じればいいのか、その想(おも)いをこの楽曲に込めました。
引用:ドラマ公式サイト
膨大な情報の波の中で生きる現代の私たち。
知りたいことがすぐに知れるというメリットもありますが、ふとしたきっかけで悪の道に進んでしまったり、犯罪に巻き込まれてしまったりする可能性も高まりましたよね。
数ある情報の中から迷いながら自分の正しいと思うものを選び取る大切さを、「GRAY」は歌っているのではないでしょうか。
考察②敵に立ち向かう意志の強さを表現
「GRAY」の歌詞は、敵に立ち向かう意志の強さが込められていると考察。
先ほどいろんな情報が飛び交う中で「迷い」ながら正しい道を選択しなければならないことを伝えました。
その際、出会ってしまった「悪意」にはどのように対応していけばいいのかも、この曲では歌っていると感じました。
迷いながらでも、悪意を跳ね返すような凛とした芯を持って生きていく決意が、歌詞には込められていると思います。
「絶対零度」のシーズン5の主人公を演じる沢口靖子さんも
「なんて透明感ある美しく繊細な響きでしょう。幸せを求めて迷い込んでしまった者の儚(はかな)い折れそうな心のよう・・・そして情報社会の闇に光となって手を差し伸べようとする奈美たち“DICT”のメンバーの志の高さのようでもあり・・・ドラマの世界感を包み込んでくれるすてきな楽曲ですね」
引用:ドラマ公式サイト
とコメントしています。
主人公たちの悪意と戦う気持ちや、正義を貫く志の高さ・覚悟が、美しい歌詞の中に込められていると感じました。
考察③「情報」や「つながり」がドラマの世界観とリンク
「GRAY」の歌詞の中には「情報」や「人とのつながり」を連想させる言葉が出てきます。
一つは「絶対零度」の舞台となる情報犯罪特命対策室をモチーフにした「情報」というキーワード。
そしてもう一つは主人公・二宮奈美の「人とのつながりを重視して調査を進める」という部分を取り入れて作られたのだと思います。
ドラマの世界観とリンクしているのは当然と言えますね。
それと同時に、現代に生きるすべての人に向けて迷うことへの共感と、一歩進む勇気を与えてくれる曲なのではないでしょうか。
十明(とあか)のプロフィール
項目 | 内容 |
---|---|
活動名 | 十明(とあか) |
生年月日 | 2003年2月5日 |
活動期間 | 2022年~ |
職業 | 歌手、シンガーソングライター |
レーベル | EMI Records |
十明さんは、ミュージシャンを目指し、高校卒業までライブ活動を行っていましたが、思うようにいかず一度断念した過去があります。
しかし、夢を諦めきれず、引き語り動画をTikTokに投稿していたんだとか。
そこでオリジナル曲『人魚姫』が注目を集めます。
すると、2022年新海誠とRADWIMPSにその歌声を買われて、映画「すずめの戸締り」の主題歌「すずめ」のボーカルに抜擢。
2023年にはRADWIMPSの野田洋次郎さんプロデュースの元『灰かぶり』でデビュー。



おとぎ話からインスパイアされることが多いのかな
十明さんは、楽曲制作も力を入れていて、日本の小説をモチーフにすることも多いんだそうです。
曲作りの前にいろんな文学を読み漁ってイメージを膨らませることもあると語っていました。



「蜘蛛の糸」という曲も出しているね
十明さんは楽曲制作にあたって、このようにコメント。
「誰しもが抱えている、心の中に渦巻く言語化しづらい感情を曲にしたい」
引用:GQ
透き通った細い糸のような切ない十明さんの歌声に、心が癒され、浄化されるような気持になります。
まとめ
今回は、十明(とあか)さんの楽曲「GRAY」の歌詞の意味を考察してきました。
- 信じるものを見失った「迷い」を描写
- 敵に立ち向かう意志の強さを表現
- 「情報」や「つながり」がドラマの世界観とリンク
白でも黒でもない、あやふやな灰色の気持ちを抱きながら生きていく現代の私たちの気持ちに寄り添った楽曲です。
ドラマ「絶対零度」に優しく寄り添いながら、彩ってくれるのではないでしょうか。