ヨルシカ「修羅」の歌詞の意味を考察!宮沢賢治の心の矛盾からヒントを得て作られた思春期の歌

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若者を中心に大人気のバンド・ヨルシカの楽曲「修羅」。

これまでも物語性のある楽曲を多く製作してきたヨルシカは、「修羅」にどのような意味やメッセージを込めたのでしょうか。

今回は、ヨルシカの「修羅」について、歌詞の意味や伝えたい思いを考察していきたいと思います。

目次

ヨルシカの「修羅」はドラマ「僕達はまだその星の校則を知らない」の主題歌

ヨルシカの「修羅」は、2025年7月14日から放送されたドラマ「僕達はまだその星の校則を知らない」の主題歌です。

ドラマ「僕達はまだその星の校則を知らない」は、独特の感性を持っている臆病な弁護士の主人公・白鳥健治(演:磯村勇斗さん)が、派遣先の私立高校の生徒たちに必死に向き合っていくというストーリー。

作中には宮沢賢治さんの作品がモチーフとして出てくることが明かされています。

ヨルシカのメンバー・n-buna(ナブナ)さんは、

 『宮沢賢治の「春と修羅」が好きでした。ドラマにも宮沢賢治の作品がモチーフとして出てきます。「春と修羅」をささやかな共通項として、ヨルシカの作品と、ドラマの二つが柔らかく交わるようなものになっていれば幸いです。』

引用:ドラマ公式サイト

と、ドラマの主題歌を書き下ろすにあたって、宮沢賢治さんの「春と修羅」からイメージを得たことをコメント。

心象スケツチ 春と修羅

  • 著者:宮沢賢治
  • 発行日:1924年4月20日
  • 発行元:関根書店
  • 宮沢賢治が生前世に出した唯一の詩集
  • 25歳~27歳のころ書き溜めた69編の詩

一見難解なこの詩ですが、様々な角度からの解釈を調査したところ、このようなことが分かりました。

  • 人は一瞬一瞬を懸命に生きている
  • 命が輝き光に満ちた「春」と、争いや死を司る「修羅」を並べて、矛盾や葛藤を表現
  • 人が持つ怒り、悲しみなどの負の感情は、捨てずに受け入れて生きていく

このことをふまえて、ヨルシカの「修羅」の歌詞の意味を考察していきたいと思います。

ヨルシカ「修羅」の歌詞の意味を考察

ヨルシカ「修羅」の歌詞は、矛盾する心を肯定する歌だと思います。

ドラマ「僕達はまだその星の校則を知らない」の舞台は、学校。

将来に期待する学生たちのキラキラとした青春時代がイメージできます。

しかし、そんな希望に満ち溢れているはずの学校で、様々な問題が浮き彫りに。

不安、悲しみ、怒り、憤りなどのマイナスな感情もまた、思春期の学生たちの心の中でおおきく膨らんでしまいます。

「修羅」では、期待や希望に満ち溢れた世界で、内心はネガティブな感情と闘いながらずっと手探りでさまよっている様子を繊細に表現

これは、現代の人々の心にも密接にリンクしていると思います。

現代に生きる人々が、期待と不安、喜びと悲しみなどの相反する気持ちを抱えていることを肯定して「みんなそうなんだよ」と寄り添ってくれるような曲です。

ヨルシカ「修羅」の歌詞が伝えたいことは何?

ヨルシカ「修羅」の歌詞が伝えたいことは、人は様々な気持ちを抱えながらも前に進んで行かなくてはならないということではないでしょうか。

先ほど伝えた通り、ヨルシカの「修羅」は人の心の中にある矛盾や葛藤を肯定してくれる歌です。

みんな心に相反する気持ちを抱えながら生きているんだと思い知らされます。

自分の中のモヤモヤした気持ちに気づくとともに、「前に進んで行かなくてはならない」と人生を歩んでいくことを励ましてくれているように感じました

ヨルシカのプロフィール

ヨルシカ

  • 日本のロックバンド
  • 結成日:2017年4月21日
  • メンバー
    • n-buna(ナブナ):ギター・コンポーザー
    • suis(スイ):ボーカル

ヨルシカは、元々2012年頃からボカロPとして活動していたn-buna(ナブナ)さんが、「人間の声で表現したい」と思ったことがきっかけで結成。

n-buna(ナブナ)さんのボカロP時代の曲はこちら↓

(n-bunaさんは)「ヨルシカを始めたきっかけは、それまでボーカロイドを使っていたところから「人間の声で表現したい」っていう欲求が出てきたこともあったんですけど、それ以上に、僕が音楽で食べていかなきゃいけない人間だった、という部分が大きいんです。……ちょっと不純ですけどね。」

引用:CINRA

そんな中、共通の知人を通してsuis(スイ)さんに出会い、その歌声に魅了されたんだとか。

ヨルシカのボーカルとして一緒にやっていこうと思えた大きな理由は、声質ですね。僕はロックもポップスも、いろいろなジャンルを雑多に聴いてきた人間なんですけど、それゆえに作りたい曲の方向性もたくさんあるんです。だから、ロックでもちゃんと映えて、かつバラードや浮遊感のある音楽にも対応できるような、ちょっとハスキー成分のある歌声の方を探していて。そこにちょうど当てはまる声質だし、しかも歌がうまい。「この人だ!」と思ってお願いしました。

引用:ナタリー

n-buna(ナブナ)さんが言うには、suis(スイ)さんの歌声は「私」でも「僕」でも「俺」でも、どのタイプの一人称でも適応できる中性的な魅力のある声質だったそうです。

こうして2017年4月21日に、ヨルシカは活動を開始。

ドラマやアニメ、映画とのタイアップも多く、若者を中心に大人気アーティストとなります。

また、気になるヨルシカの2人の素顔に関しては、秘匿されているようです。

作品以上に僕たちが前に出ないように、僕たち自身の顔や情報もほとんど出さないんです

引用:CINRA

純粋に作品を楽しもう!

まとめ

今回は、ヨルシカの「修羅」について、歌詞の意味や伝えたい思いを考察してきました。

  • ヨルシカ「修羅」の歌詞は、矛盾する心を肯定する歌
  • ドラマだけでなく、現代の人の心にもリンクしている
  • 矛盾を抱えながらも前に進んで行かなくてはならないことを伝えたい

「修羅」は、キラキラとした学校生活と様々な感情が渦巻く思春期をとても上手く表現していると思いました。

学校だけでなく、現代に生きるすべての人の心に刺さる一曲となっています。

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この記事を書いた人

うさぎがだいすきな30代前半の主婦
紅茶ラテを飲みながら読書やドラマ鑑賞するのが日課

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